ご挨拶

このたび,日本心理学会第79回大会を9月22日~24日に名古屋国際会議場で開催させていただくことになりました.

名古屋大学が日本心理学会を開催するのは,3度目となります.過去2回は,1966年(昭和41年)に横瀬善正先生を大会長として,また1986年(昭和61年)に内山道明先生を大会長として開催されました.それから約30年ぶりの開催となります.個人的な話ではありますが,この1986年大会には私は一学生として参加し,京都からまだ改修前の名古屋大学の建物へと出かけてきたことを覚えております.

それからの30年間の間に,心理学の世界は大きく変りました.それぞれの学問分野の発展はもちろんのことですが,一つには国際化が大きく進んだことがあります.30年前にも海外での学会で発表したり,海外ジャーナルでの発表を行っていた研究者はおられましたが,最近ではそれがごくふつうのことになってきました.このことは日本の心理学研究が世界水準に達していることを示すとともに,日本,海外という区別なく高い水準の研究交流が日常的にできる時代になってきたことを示しています.くしくも来年は国際心理学会議(ICP2016)が開かれますが,本大会も海外からの研究者との交流の機会となるよう準備を進めています.

またもう一つ30年前との大きな変化は大学院生数の増加があります.優秀な若い研究者が増えていることは非常に嬉しいことではありますが,近年の状況を見るとアカデミックポジションへの着任が難しくなってきています.一大会でこの問題に対応できるわけではありませんが,日本心理学会はさまざまな分野の多くのキャリアを持った研究者と若い研究者が出会うことのできる貴重な場でもあります.そういう場として,本大会が貢献できればと考えています.

発表形式については,一昨年の大会から公募シンポジウム,チュートリアルワークショップが始まりましたが,本大会でも同様の形式で進める予定です.また,優秀発表賞の選出も行う予定であり,ぜひこれぞという研究を発表していただくようお願いいたします.

大会会場の名古屋国際会議場は,名古屋駅からJRあるいは名古屋鉄道で一駅の金山という駅から地下鉄で一駅の場所にあります.名古屋駅からは約20分,また名古屋市の中心部である栄には地下鉄で乗換なしで約10分という交通至便の場所にあり,学会中,あるいは学会前後の移動もきわめて容易かと思います.

名古屋市自体は戦後に都市計画が進められ近代的な町となっていますが,名古屋のある東海地区は,戦国時代の三英傑(豊臣秀吉,織田信長,徳川家康)にゆかりの深い地域であり(尾張,三河という地域名で呼ばれます),関心をお持ちの方には名古屋城のみならず徳川美術館など貴重な文物を見ることのできる博物館も多数あります.近代産業の発展に関しては,名古屋駅すぐ近くのトヨタ産業技術博物館に興味を持たれるかもしれません.乗り物に関心があれば,リニア・鉄道館,自動車であればトヨタ博物館があり,また少し足を伸ばされれば,愛知県陶磁美術館など本格的な瀬戸や常滑の焼き物も見ることもできます.また,近年,名古屋は「名古屋めし」という言葉で呼ばれるように,特徴のある食べ物が大きく注目されています.さまざまな店がありますが,2日目の懇親会でも賞味できるよう準備中ですので,ぜひご期待下さい.

それでは9月に皆さんとお会いできることを楽しみにしています.名古屋へみんなでいりゃあせ.

leader

日本心理学会
第79回大会準備委員長

名古屋大学大学院
環境学研究科 教授
川口 潤